「事業再構築補助金」1次公募分の採択結果が発表されました

「事業再構築補助金」1次公募分の採択結果が発表されました

超大型補助金として話題になっている「事業再構築補助金」1次公募分の採択結果が発表されました。緊急事態宣言特別枠については6月16日に、通常枠・卒業枠・グローバルV字回復枠については18日に発表されました。

 

それによると、合計申請件数22,231件のうち8,016件が採択され、総合採択率は36.1%でした。やはり狭き門ですね。

 

枠ごとの結果は次の通りです。

 

緊急事態宣言特別枠 5,181件のうち、申請要件を満たしたのは4,326件で、採択されたのは2,866件でした。採択率は55.3%でした。

 

【通常枠】 16,968件のうち、申請要件を満たしたのは14,843件で、採択されたのは5,104件でした。採択率は30.1%でした。

 

【卒業枠】 80件のうち、申請要件を満たしたのは69件で、採択されたのは45件でした。採択率は56.3%でした。

 

【グローバルV字回復枠】 2件のうち、申請要件を満たしたのは1件で、採択されたのは1件でした。採択率は50.0%でした。

 

これを見ると、通常枠よりも緊急事態宣言特別枠のほうが採択されやすかったことが分かります。

緊急事態宣言特別枠で採択されなかった場合には、自動的に通常枠に回されて再審査される規定となっていますが、実際には、特別枠で採択されなかったものが通常枠で採択されたケースは少なかったと思われます。

 

公表されたデータを元に、日刊工業新聞が集計した業種別の状況を見ると、採択された割合は製造業が最多の31.7%で、宿泊・飲食業が21.8%、卸売り・小売業が12.8%、建設業が6.7%とのことでした。

 

類似の補助金である「ものづくり補助金」と比較し、新型コロナで打撃が大きかった飲食業をはじめ、製造業以外の業種からの申請や採択が多くなっています。

「ものづくり補助金」では、製造業の割合が50%を超えていますので、事業再構築補助金は製造業にとっては要件を満たすことが難しい施策であったと思われます。

 

全体を見ても、申請したものの申請要件を満たさなかったものが多くなっています。

公募要領や中小企業庁が制定した事業再構築指針をくり返し読んでも難解なところがあり、要件解釈が難しくなっています。

 

せっかく事業再構築にふさわしい内容であっても、要件を間違って解釈したり、事業内容を明確に書かなかったために採択されなかったものが多いということです。

 

なお、第2回公募の受付締切りは72日です。その後も公募が予定されています。

採択されなった方は、申請内容を見直して再チャレンジするようお勧めします。

 

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